必要な知識を15分でインプットする方法

はじめに

今回は「必要な知識を15分でインプットできる速読術」という本のまとめを書いてきます。
この本は、次のような人を対象に書かれている本だそうです。

  • 大量の本や膨大な資料を早くよみこなしたい
  • 本を読んでも内容を覚えていない
  • 本よ読んでも実行出来ない
  • 本を読んでいるのに成果が実感できない

結構当てはまる人は多いのではないでしょうか。
著者の方は、若いころに100万円近いお金を投資して速読術を身につけたものの
あまり成果を感じることは出来なかったそうです。

しかし。30代になりコンサルタント会社に就職したのをきっかけに「3日で60冊」読める速読法を身につけたそうです。
この本には、「早く読む」よりも「いかにアウトプットを出せるか」にフォーカスした方法が書かれています。

整読の5つのステップ

【step1】「ゴール・ポイント」を明確にする

アウトプットを意識すると読書は劇的に変わる

本を読む目的を曖昧なままに読書している人は多いが、ここを明確にしないと
読書中にその本から自分に必要な部分がどこなのかがわからないために読書スピードは落ちてしまう。

著者は本を読む目的を次の7つに分けている

  1. 「行動」につながる「アクション・リーディング」
  2. 「解決」につながる「ソリューション・リーディング」
  3. 「視点」を変える「ブレイクスルー・リーディング」
  4. 「原則」を見つける「プリンシプル・リーディング」
  5. 「本質」を見極める「マスターキー・リーディング」
  6. 「師匠」に教えを乞う「バイブル・リーディング」
  7. 「未来」へ導く「ビジョナリー・リーディング」

すべてをまとめるのは大変なので、直近で使いそうな可能性の高い次の2つの目的読書法についてまとめます。

1. 「行動」につながる「アクション・リーディング」
6.「本質」を見極める「マスターキー・リーディング」

【step2】 「誰のため?」「何のため?」を設定する

「誰のため?(相手)」とは。この本をで学んだ知識を教えたい相手
「何のため?(問い)」とは、著者に聞きたいこと、その本を読むことで得たいこと
→これは具体的に設定すること

「問い」の設定は、いわばgoogleの検索キーワードを入力するのと同じ事です。
曖昧な検索キーワードでは、お目当ての情報にはなかなかたどり着けません。
欲しい「答え」が得られないのです。

本では抽象的すぎる問いの設定例と、具体的な例をあげています。

抽象的な例

転職で成功する秘訣はなにか

具体的な例(もう少し!)

私が1年後に、最高の転職を実現するために、それまでに何を捨て、何に磨きをかけるべきか。
そして、その一歩を踏み出すために、明日から実践する「1アクション」はなにか

これでもだいぶ具体的ですが、「最高の転職」というのが人によって定義が違います。
こういった曖昧な部分を極力具体的にすることが、いい問いなのだそうです。

具体的な例(最高の転職を定義付けた)

私が1年後に、"年収1000万"を実現するために、それまでに何を捨て、何に磨きをかけるべきか。
そして、その一歩を踏み出すために、明日から実践する「1アクション」はなにか

【step3】16のキーワードを抽出する

ここまで出来たら、A4の紙に16個のマス目と、3つの◯を三角形で結んだ図を用意します。
そしてタイマーを15分にセットし、先ほどの問いの答えとなるようなキーワードを16個抽出する

「抽出の方法」

  1. 表紙や帯、著者プロフィールを眺める
  2. まえがきと目次を眺める

こうして全体の俯瞰が出来たら、実際に読みながら16個のキーワードを抽出する。

【step4】 3つのキーワードを抽出

特に問いへの答えに結びつきそうなものを3つ選ぶ
ここからは著者の「借り物の言葉」ではなく、「自分の言葉」にする。

「1日1冊」本を読んでいるにもかかわらず、文章表現が苦手、プレゼンがうまくならないという方の場合
著者の「借り物の言葉」の受け売りから抜け出す必要があります。
「借り物の言葉」を「自分の言葉」にすることを習慣化することで、格段に文章で表現する力はアップします。

【step5】30秒で説明する

ここでは、「問い」に対する答えを1メッセージで表現する。

1. 「行動」につながる「アクション・リーディング」

「読んで満足」から「読んで即実践」へ

ノウハウ本や、自己啓発本を読んで、めちゃくちゃ感動して、やる気がみなぎってきたり
本を読んだだけで、まるで人生が変わったかのような気分で、言い知れぬ満足感に浸るようなことはよくあることだと思います。
僕も今までがずっとそうでした。
仮に本を読んで、ノートにまとめたとしても、そのノートを見返すこおもせず、いずれノートに書いたことすら忘れて
また新しく似たような本を読んでしまっています。

いくら本を読んでも実践に移せずに成果を出すことが出来なかった人が、読書後にすぐ「1アクション」を実行し
価値あるアウトプットの出せる人間へと変化するための方法が、この「アクション・リーディング」なのです。

たえず新しい知識に接することが習慣になっていると、忘れることも習慣になってしまう。

(「1分間マネージャー」の著者:ケン・ブランチャード)

【step1】ゴールの確認

その本を読んで、どんな1アクションを設定したいのか。を考える。

【step2】 「問い」を立てる

池上彰さんのように、簡潔に「伝わる」わかりやすい文章を書くことができるようになるために、
明日から実践し、習慣化する「1アクション」はなにか

【step3】16のキーワード抽出

「問い」に関連する「これはぜひやりたい!」と思えるようなキーワードを選んでいく
また、「行動」だけでなく「これって本質だ」と思えるような事象もピックアップしてく。

【step4】重要なキーワードを3つ選定する

16のキーワードを選定後、その周辺を中心に本を読んでいく。
読み終わったら3つ重要なのを選定し、「自分の言葉」で表現する

【step5】1アクションに絞り込む

・アクションをアイコン化して記憶に残りやすいようにする
・1アクションに絞り込むには次の2パターンがある。

1:3つのキーワードから1つを選ぶ
2:3つのキーワードを統合する

1の例

1日3個、「へぇ〜」という体験をメモする

2の例

へぇ〜体験したら、音読で言葉を磨き、ブログにアップする

【step6】30秒で伝える

これは、「問い」に対して出した「1アクション」を簡潔に説明する。

6.「本質」を見極める「マスターキー・リーディング」

本質を見抜けば、やることは1/100になる

この章では、「80対20の法則」をまとめている。

【step1】本の「本質的な問い」を明確にする

「本質的な問い」はタイトルとほぼ同義で、だいたいがタイトルに書いてある。

たとえば、ドラッカーのマネジメントなら、「そもそもマネジメントの本質とは?」となる。

今回の例では、「人生を変える80対20の法則」では

80対20の法則→生産性革命→人生を変える

なので、本質的な問いは「生産性革命」となる。

【step2】メモを埋める

ここで使うメモは、4つの列に複数の行が書かれたもの。
列は左から、「☓(ダメ)な状態」「◯(良い)状態」「80体20の法則の本質」「本質エピソード」となります。

【step3】本質エピソードを3つに絞る

複数のエピソードの中から、3つに絞る

【step4】マスターキーを作る

「生産性革命」
その本質は、「単純化(シンプリシティ)」

シンプリシティ【単純化】

  1. 「決定的に重要な20%」を選択し、力を集中すること
  2. 「常識」「思い込み」「無駄な80%」を捨てること
  3. 「好きこそものの上手なれ」で生きること
  4. 「幸福になる習慣」を身につけること

このように、自分なりの辞書のようなものを作ることで、仕事に人生に活かせる知恵を手に入れることができる。

【step5】説明する

上記のマスターキーの定義に加え、それを定義付けるのキッカケとなった3つのエピソードを
説明し、より自分なりのマスターキーの説得力を上げる。

まとめ

僕がこの本を読んで一番感じたことは、「15分でインプットできるのすげー」とかではなかった。
もちろんそれも参考になったんだけど、今まで自分が本をいくら読んでも成長してる気がしなかったり
本の内容をうまくまとめられない原因を、自分で気づくことができた。

その原因はずばり、「本に対して貪欲すぎた」ことだと思う。
この著者はキーワードを16個に絞ったり、アクションを1個に絞りこんだりと
本から成果を出す際に制約をかけることを提唱していた。
僕は今まで、本を読んだらできるだけ多くの事を学ぼうと思って、10個のノウハウが書かれてたら10個を翌日から実践しようとしてたし
10個全てのノウハウをまとめようとしていた。
そうしようとすると、結局10個まとめるのは大変だし、それを実践するとなると日数がたつに連れて意識も低くなってしまう。
そしていずれ記憶からも薄れていって何も残らない。というサイクルに陥ってたきがする。

これからは、思い切って本の中から行動に移すのは一個にしぼり、すぐに実践してく。
誰かが「本の中で本当に自分に必要なのは3割も満たない」といってたがその通りだと思う。
思い切って「捨てる勇気」を持ってインプットしていきたい。